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最終更新日2020年8月12日
その他
3
コメット
鶴田謙二
漫画家兼イラストレーター「鶴田謙二」のイラスト・画集。なおこれ以前に「水素(1997)」という当時の錚々たる業界人「庵野秀明」に「あさりよしとお」「谷口ジロー」「藤島康介」「萩原一至」と言った漫画家らがコメントを寄せた珠玉の漫画的画集があるのだがそちらはもう手に入らない可能性もあるので。
この作家の拘りのようなテーマ、あるいは魅力のひとつに「青」の使い方がある。冷める様な真っ青な背景に青い服を着た人物を配するという、奥行きや広がりを同じ色調で表現しながら、例えば表情を印象的に浮き上がらせたり、波や雲、星などを白く抜いて断片的に見える背景の青を強調させてくる。兎にも角にも世界全体がその色によって支配されていると言わんばかりに惜しげも無く「青」を使うのだ。
そしてもう一点、鶴田謙二の描く女の子の何と魅力的なことよ。スマートでも肉感的でもないスタイルに、眉毛の太さが特徴の活発そうでそれでいて思慮深さのある顔立ち、でも大事なところでズッコケる仕草だとか「えへへ」が透けて見えるようなコミカルさだとか、コロコロと変化していきそうな表情だとか。もう挙げればキリがない。察するにこのキャラクターの魅力については鶴田謙二ファン共通の鑑賞ポイントだと思うのだがどうだろうか。
内容を理解するには別の知識が必要か
特になし。
読み易さについて
画集なので単純にイラストが好きかどうか。
誰にでもお薦めできる内容か
良く出来た絵本のような感覚で眺めることが出来ると思う。とにかく漫画家と言いつつ作品は恐ろしく少ないし、かといってイラストを見る機会もほとんどないので鶴田謙二ファンにとってはどれもが大変貴重な本であり資料なのです。
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最終更新日2020年11月9日
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