皐月文庫

プラネタリウム

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最終更新日2020年8月12日
漫画 17

星の案内人

上村五十鈴

人気のない町外れの森の奥にひっそりと建つ「小宇宙」は「じいちゃん」がたった一人で作り上げた小さなプラネタリウム。観覧料はたったの100円。小さな「トキオ」くん、その叔母の「ふみ」さん、引き寄せられるようにプラネタリウムにやってくる悩めるたくさんの人々。何処までも真っ直ぐな「じいちゃん」と語られる星々の物語に彼らの心は癒されていく。全4巻。

ストレートな癒しだと思う。勿論「じいちゃん」の真っ直ぐなキャラクターに拠るところは大きいのだけれども、星々の、星座の、あるいは神話というスケールの大きさも相俟って「人間の悩みなんかあなたが感じるよりも小さいんですよ」的なポイントを突き上手いこと対比させている。人によっては説教くさいと感じるかもしれないし、当人にとって物事はそれほど単純ではないと思うかもしれない。そんな時やっぱり掛けた時間の年の功、「頑張らなくていい」「ありのままでいい」そんな「じいちゃん」の優しいエールに撫でられて、心地よく読み進めることが出来る。

プラネタリウムにハマる人、結構いると思います。星の話、星座の話、その壮大な物語に惹かれる人も多いんじゃないかな、子供の頃、あんなに見上げてたのに、気付けば足元ばかり見ているようなそんな方にはきっと良いヒラメキを与えてくれるザ・癒し系漫画。どうでしょうか。